駅伝で走るのを止めさせないことは、パワハラなのか?

日曜日に開催された実業団女子駅伝の予選大会で、岩谷産業の選手が転倒して負傷したものの、残り200メートルを貼ってタスキをつないだ。

「これは美談なのか、パワハラなのか」

という論争がワイドショーで巻き起こっている。

駅伝では監督やコーチが選手に触れた時点で失格となり、選手に意志がなくても危険になってしまいます。

給水ですら、選手に接触しないように、チームのスタッフはランナーに伴走して水を渡している。

また、駅伝は一人のランナーが棄権すれば、その時点でそのチームの記録は公式に残らない。

他のランナーがどれだけ走っても、彼らの記録は参考記録になり、本大会の出場は叶わない。

今回は監督が運営に棄権を申し出たものの、運営の不手際で棄権できず選手が這ってタスキをつなぐ事態となった。

確かにこれは美談ではないが、かといってパワハラでもない。

ちゃんと監督は棄権を申し出ている。監督が選手を無理に走らせてはいないし、圧力をかけてもいない。

私は駅伝やマラソンで、何度も監督と選手の駆け引きを見たことがある。

箱根駅伝など、走行中の選手にスタッフが触れると失格になり、そこでレースが終わるというルールは多い。

選手の異変に気付き、監督、スタッフが車から手を伸ばしたり、車を降りてレースをやめさせようとしても、選手がそれを拒むように走る光景もよく目にする。

これは美談でもパワハラでもない。チームの他のメンバーの努力に応え、無駄にしない選手の努力である。駅伝の知識が少ない人々に美談だのパワハラだの論じて欲しくない。